こんにちは いちごバターです。
自己紹介にも書いているのですが、いちごくんとバターちゃんの共通の趣味は読書です!!
そんな2人がどのように読書に目覚め、これまでどのように本を選んだ来たのか、選書の遍歴をまとめていきたいと思います。
- これから読書を趣味にしていきたいが、どの小説から読めばよいか分からない方
- 少しだけ本を読んでいるが、今後どのような軸で本を選べばよいか分からない方
- いちごバターと同じく読書が趣味になって数年経った方
※おすすめ対象外の人も是非覗いてみてくださいね!
バターの小説の選び方

バター
こんにちは、バターです。
バターは中学生のころに東野圭吾さんに出会い読書が好きになりました。
芥川賞受賞作品からミステリ、ノンフィクションなど、様々なジャンルを楽しく読み続けられることが強みです。
ぜひ一緒にこれから読書ライフを楽しみましょう!
読書家である姉の影響で、東野圭吾さん作品を読み始めるようになりました。
特に印象的だったのが、「麒麟の翼」です。全く関係のない登場人物たちがだんだんと引き寄せられ、一つのミステリ作品として完結していく様子がとても面白かったことを覚えています。
東野圭吾さんが書かれる小説はどれも読みやすいものばかりで、読書始めたてのわたしにとって無理なく最後まで読み切ることができたため、読書が好きになった大きなきっかけでもありました。
高校の国語の教科書に、一部抜粋された夏目漱石さんの「こころ」が載っていました。
授業後どうしても続きが読みたくなって、BOOKOFFに走って向かったのを覚えています。
正直、簡単に読める内容ではありませんでしたが、恋心という普遍的な感情をここまで色鮮やかに美しく表現している日本語に誇りを持ちました。
そこから宮沢賢治さんの「銀河鉄道の夜」をはじめ、芥川賞を受賞した村上龍さんの「限りなく透明に近いブルー」、又吉直樹さんの「火花」など、情景を見落としてしまいそうな細部まで書ききっている
作品たちにどっぷりと浸っていました。
きっかけは原田マハさんの「楽園のカンヴァス」を読んだことでした。
純文学には持ち合わせていなかった、読みながら物語の行く末を楽しみに待っている自分がいたのです。小説のストーリー性の面白さに目覚めてしまいました。
とにかくたくさんの本を浴びるように読んでいたので、下記の印象に残った本でぜひとも紹介させてください!
この時期は、欲しい本は特にないけれどひたすら本屋さんに通っているという、不思議な通過点でした。
でも本屋さんに行くとひとめぼれしてしまう作品と必ず出会ってしまうのです。
たとえば安藤祐介さんの「6畳間のピアノマン」。自分は気が付かないだけで、いつの間にか誰かを救っているんだと背中を押されます。
万が一、この本がSNSやメディアで大きく取り上げられていて話題になっていたら読んでいなかったかもしれません。
意味もなく本屋さんに行って、たまたまこの本が本棚にぽつんとならんでいて、たまたま手に取って読んでみた。すると、面白くて感動して、わたしの考え方に大きく影響を与えてくれた1冊の本になった。
そんな運命の出会いが本屋さんにはあるのです。
①姉の影響で東野圭吾を読み始める

「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。瀕死の状態でそこまで移動した理由を探る加賀恭一郎は、被害者が「七福神巡り」をしていたことを突き止める。家族はその目的に心当たりがない。だが刑事の一言で、ある人物の心に変化が生まれる。父の命懸けの決意とは。
- 読書初心者でも読み切れる。分かりやすい表現と物語性。
- 東野圭吾さんならでは、関わりのない登場人物たちがつながる瞬間の快感を味わえる。
- 単純なミステリでは終わらない。家族や大切な人のことを思い出す、涙溢れる一冊。

一人娘の結婚を案じる父に、娘は雛人形を指差して大丈夫という。そこには亡き妻の秘密が……。(「今夜は一人で雛祭り」)独身女性のエリーが疑似子育て体験用赤ちゃんロボットを借りたところ……。(「レンタルベビー」)世にも珍しい青色の猫。多くの人間が繁殖を目論むが……。(「サファイアの奇跡」)日本人に馴染み深い四季折々の行事を題材にした4編と、異色のミステリ5編を収録!
- 1編20分程で読めるので頑張らなくても読める。
- 短編とは思えないミステリのクオリティ。読後の満足感がすごい!
- スカッとするミステリなので後を引かずに読める!
②国語の授業で「こころ」と出会い純文学に目覚める

米軍基地の街・福生のハウスには、音楽に彩られながらドラッグとセックスと嬌声が満ちている。そんな退廃の日々の向こうには、空虚さを超えた希望がきらめく――。著者の原点であり、発表以来ベストセラーとして読み継がれてきた、永遠の文学の金字塔が新装版に! 〈群像新人賞、芥川賞受賞のデビュー作〉
- 文章なのに、自分が今見ているのではないかと思えるほどリアルな気持ち悪さが味わえる。
- 純文学特有の表現方法に魅了される一冊。
- 先の見えない暗闇に現れる、一筋の光がまぶしくて美しすぎる。

笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説
売れない芸人徳永は、師として仰ぐべき先輩神谷に出会った。そのお笑い哲学に心酔しつつ別の道を歩む徳永。二人の運命は。
- 芸人さんの哲学が垣間見える。
- お笑い好きにはたまらない!テレビには映らない人間性がのぞける。
- 何かを貫き通す難しさと現実を突きつけられるも、そのあとに見える景色を教えてくれる。
③とにかくたくさんの小説に触れたくなった

「言葉は世界を変える」
伝説のスピーチライターと
彼女の言葉に魅せられた若者の物語。
会社員・二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に
最悪の気分で出席していた。
ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。
空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。
久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。
- こういう仕事もあるんだ!と小説を読んで世界が広がった一冊。知ったことを誰かに話したくなる!
- 癖のない分かりやすい文章なのでサクサク読める。
- 言葉の持つ大きな力を信じられる。だからわたしは書くことが好きなんだと気が付いた。

ルソーの名画に酷似した一枚の絵。そこにめられた真実の究明に、二人の男女が挑む。興奮と感動の傑作アート・ミステリ。山本周五郎賞受賞。
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。山本周五郎賞受賞作。
- アート・ミステリという新しい切り口で繰り広げられる、原田マハ珠玉の一冊。
- タイトルの伏線回収が完ぺき。読んでいて気持ちが良い。
- アートを知らなくても大丈夫。アートについてもっと知りたくなる!

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵”とは?
- 読みやすさ抜群!小説初心者やブランクがあっても読み切れる。
- 自分が小説の中にいるのではないかと錯覚させられる程、文章にリアリティが溢れている。
- 少女が強くなっていく様子が鮮明に描かれており、頁をめくる手が止まらない。最後に手に残るものは何なのか考えさせられる。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。頻出する高度な数学的事実の引用が、情緒あふれる物語のトーンを静かに引き締め整える。著者最高傑作の呼び声高い1冊。
- 小川洋子さんの描く比喩表現が美しすぎる。
- 「ぼくの記憶は80分しかもたない」内容がイメージできそうだったけれど、登場人物とともに出てくる数式の数々が重なったとき、予想もできない展開に涙が止まらない。
- 数学が好きになる。
④本屋さんでひとめぼれ

働くことを通して生きるとは何かを問う。命と仕事の6つの物語。
ブラック企業の同期三人組。早朝から深夜まで働き会社に泊まり込む毎日。疲弊しきった三人はある日深夜の居酒屋に行く。一杯のビールで人間らしく笑いあった三人だが、極悪上司の壮絶な追い込みにあい――。
- 短編集でありながら、全ての物語がひとつの物語として繋がっているところ。
- 様々な社会問題を題材としているため共感できる。
- 自分は誰かの役に立っているんだと、背中を押される一冊。

伝説のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの、ひそやかな奇跡を描き尽くした、せつなく、いとおしい、宝物のような長篇小説。
- 個性的な登場人物が織りなす小川洋子さんワールド全開。
- 読後もずっと物語の世界観に浸っていたくなる!
- 最後まで読み切ると、自然と涙があふれる感動作品。

「一日コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますかね?」ストレスに耐えかね前職を去った私のふざけた質問に、職安の相談員は、ありますとメガネをキラリと光らせる。隠しカメラを使った小説家の監視、巡回バスのニッチなアナウンス原稿づくり、そして ……。社会という宇宙で心震わすマニアックな仕事を巡りつつ自分の居場所を探す、共感と感動のお仕事小説。芸術選奨新人賞受賞。
- 丁度転職活動中に出会った一冊。悩んでいる時に手を差し伸べてくれた。
- ほんの少しだけミステリ要素も入っていて、読みながらどきどきする!
- 納得のいくオチにいつ読んでも胸を打たれる。
いちごの小説の選び方

いちご
こんにちは、いちごです!
いちごはこれまで小説を読む目的がだんだんと変わっていき、それに伴い、小説の選び方も変わってきました。
現在は、小説だからこそ作り出せる美しい世界観を求めて、村上春樹さんの作品を読み漁っています。
ここに至るまでの選書の遍歴をご紹介します!!
イヤミス(嫌な気持ちになるミステリー)女王 湊かなえさんがいちごの読書の入り口でした。
ドラマ「Nのために」や「夜行観覧車」などの毒々しい雰囲気が好きで、他の作品も小説で読んでみようと思ったのがきっかけです。
初めて小説で読んだのは「未来」という作品。想定以上に嫌な気持ちになりましたが、すっかりイヤミスにはまってしまいました。
嫌な気持ちだけではなく、「自分が普段感じることがあるけども、言語化できていなかった感情」などを小説で発見した時に喜びを感じるようになりました。
小野寺史宜さんの「ひと」という日常の機微を描いた作品や、朝井リョウさんの若者心を反映した多くの作品をこの時期は読んでいました。
本屋大賞上位の作品はこの時期のいちごにはすごく刺さりました!
今村夏子さんの「むらさきスカートの女」を読んだとき、この感情分かる!が1つもないんだけれども、面白くて夢中で読んでしまう体験をしました。
そこから新しい体験を求めて、いわゆる純文学を読むようになりました。
この時期に村上春樹さんの「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」、青春三部作を読み、不思議な読後感を味わいました。
村上春樹さんのファンになり、村上春樹さんの長編をすべて読破したいと思うようになりました。
彼の作品では、「意識の世界では非現実的なことも当たり前のように起きる(夢での出来事など)」という前提がそもそもあり、現実世界と意識世界の混同によって不思議な世界観を作り出しているところが魅力だと思っています、、笑
今後もしばらくはこの期間が続いていきそうな予感がします!!
ここから、それぞれのフェーズで印象に残っている作品をそれぞれ2、3冊ずつご紹介していきます。
本に載っているあらすじと、いちごが好きな理由をまとめていくので気になる本があれば読んでみてください!!
同じような目的で本を探している方は参考にしていただけますと幸いです!!
① イヤミス・ミステリーにドはまり期

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。あなたはきっと、これはだれかのイタズラではないかと思っているはず。だけど、これは本物の未来からの手紙なのです」ある日突然、少女に届いた一通の手紙──。家にも学校にも居場所のない、追い詰められた子どもたちに待つ未来とは!?
- 湊かなえワールド全開で、嫌な気持ちになるが癖になる一冊。
- 文通形式で物語が展開していき読みやすい。かつ時系列も考慮されており手紙の文体に子供の成長過程も盛り込まれていて面白い。
- ミステリ要素も強く、手紙の送り主はいったい誰なのかが気になり、つい先のページに手が伸びる。またその正体も納得感がある。
- 文庫で500ページを超える読み応え。

驚きのラストが胸を打つ、感動のミステリー。
両親を亡くし、愛する祖母もガンで入院中、さらに講師として働いていた英会話スクールが破綻し金銭的に困っている梨花。
建設会社で働いていたが、伯父夫婦のすすめで営業職の和弥と結婚した美雪。
公民館で水彩画教室の講師をしつつ、和菓子屋でバイトをしている紗月。
そして、3人の女性の人生に影を落とす謎の男・K――。
- 3つの物語が同時進行していく構成になっている。一見それぞれ独立した物語だが、やがて一つの鎖のようにつながっていくところが快感。
- 嫌な気持ちになる部分もあるが、読後感としては割と結構すっきりする読後感。
- ミステリとしても納得感が高い。
- いちごは、きんつばが食べたくなり、花を飾りたくなるという影響を受けた。
② この感情分かる!発掘期

女手ひとつで僕を東京の私大に進ませてくれた母が、急死した。
僕、柏木聖輔は二十歳の秋、たった独りになった。大学は中退を選び、就職先のあてもない。
そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた砂町銀座商店街の惣菜屋で、最後に残った五十円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことから、不思議な縁が生まれていく。
- 嫌な気持ちもちょっとうれしい気持ちも、この気持ちわかる!のオンパレード
- 優しさが染みる反面、人の変な気持ち悪さも体感できる、まさに生活という感じの小説。
- 下町の商店街に行きたくなる。コロッケが食べたくなる。
- 2019年本屋大賞2位

自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな――。息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。だがその繫がりは、“多様性を尊重する時代”にとって、ひどく不都合なものだった。読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。
- 対局の立場の人たちを対比する形で物語が進む。どちら側の気持ちも共感できる。
マジョリティの気持ち悪さへの共感と堅実志向の価値観への共感。 - ラストシーンにしびれた。映画の演出も良かった。
- 本来の意味や意義を飛び越えた流行りものへ中指を立てている感じがなんか分かってしまう、、
- 朝井さんは若者世代(大学生)の複雑な感情を描くのがとてもうまい。
③ 新しい読後感を体験したい!期

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。
- 変な人を追う病的に変な人の話。
- “何も起こらないが面白い”という触れ込みだったが短い間に多くのことが起こって充実した読後感であった。
- ラストシーンはむらさきスカートの女を追う女性の正体が分かったり、その女性のまくしたてのシーンがあり強烈なインパクトがあった。
- 作者の人生観や経験が反映された作品となっている。

1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へとやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。毒薬のようで清々(すがすが)しい衝撃の現代文学の傑作
- 狂気すぎる世界。あのラストシーンを超えるインパクトをまだ体験していない。すごいものを読んだという読後感でした。
- 村上龍さんの作品は、情景描写がうますぎる+下下品なものを題材にしているので本気で気持ち悪くなることもある笑 それが癖になる。
- 重厚な作品で途中離脱する可能性は高いが読み切ったのならば忘れられない作品になると思う。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー
- いわゆるどんでん返し系。『十角館の館』、『ハサミ男』も好きだが、読後に興奮冷めやらぬ感が最も残っていたのはこの作品。
- 叙述トリックが多くしかけられているので、読み直し必須の作品。小説で読むのが一番面白い。
- 女性は読んではいけない。
- 犯人が分かった状態から、三点描写で事実を浮き彫りにしていくところが新しい。
④ 世界観の美しさを摂取したい!期

多崎つくる、鉄道の駅をつくるのが仕事。名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。
何の理由も告げられずに――。
死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時なにが起きたのか探り始めるのだった。
- 村上ワールドでありつつ、目的や構成が明確な作品でかなり読みやすい。村上春樹作品の入り口としておすすめ。
- 泳ぎたくなる。フィンランドでドライブしたくなる。リストの巡礼の年を聞きたくなる。
自分の人生にも影響を及ぼす小説は最強だと思う。 - 絶望的な喪失感と隣り合わせの主人公の人生をおしゃれに書き上げている作品。

十七歳と十六歳の夏の夕暮れ……川面を風が静かに吹き抜けていく。彼女の細い指は、私の指に何かをこっそり語りかける。何か大事な、言葉にはできないことを――高い壁と望楼、図書館の暗闇、きみの面影。自分の居場所はいったいどこにあるのだろう。<古い夢>が奥まった書庫でひもとかれ、呼び覚まされるように、封印された「物語」が静かに動き出す。
- 適当に開いたページのさりげない1文を読むだけで文学を摂取できる文学性の高い作品。
小説とは設定うんぬんより文学であるとでもいうような。 - 街の世界観が素敵。村上さんらしい。
- 村上さん作品の中では比較的読みやすい一冊かなと思います。
まとめ
いちごバターの選書遍歴いかがでしたでしょうか。
書きながら、また読書熱が上がっているいちごバターでした。
これからも心動かされる本に出合えるのがとても楽しみです。
ぜひ読書初心者さんから読書好きな方まで…自分にぴったりの一冊が見つかりますように。
ご参考になれば嬉しいです!