こんにちは!本大好きの夫婦いちごバターと申します!
本記事の対象は以下のような方です。
- 1度は名前の聞いたことのある日本の文豪の作品が気になる方
そしてこの記事の対象の方々に以下のようになってほしいです。
- 日本の文豪の作品がどういうことを描いているか、面白いポイントはどこかが分かり手に取りたい作品が見つかる
2人で500冊以上の本を読破している本好き夫婦がこれまで読んできた日本の文豪作品をまとめていきたいと思います。
※最終更新:2026/1(順次更新予定)
夏目漱石

こころ
人のこころの弱さに共感せずにはいられない普遍的な名著
【出版年】
1914年
【ページ数】
文庫327ページ(本編のみ)
【読みやすさ】
■■■■□(4点/5点)=読みやすい
【概要】

この作品は、憧れの「先生」が抱える厭世観の正体を、衝撃的な過去の告白によって少しずつ明かしていく構成が魅力の小説です。
先生とK、そして奥さんの関係に潜む恋と嫉妬、友情の崩壊は、あまりに人間臭く「どうしようもない心」の動きを突きつけてきます。
自分の過ちを一生許せない真面目さが生む罪の意識には、共感してしまうからこそ読むのがつらいほど心を打たれます。
家族を愛しながらも煩わしさを感じてしまう田舎の心理描写も含め、人間の弱さとエゴを真正面から描いた、読後に深い余韻が残る一冊です。
芥川龍之介

羅生門
生きるために、人はどこまで堕ちるのかを突きつける極限の一夜
【出版年】
1915年
【ページ数】
文庫11ページ
【難易度】
■■■□□(3点/5点)=普通
【概要】

平安時代の荒れ果てた京都と羅生門という舞台で、極限に追い込まれた下人の心の揺れが描かれます。
死体の髪を抜く老婆と向き合う中で、下人は「生きるための悪」を正当化されていきます。
相関図で見ると、弱者であるはずの老婆が論理で下人を追い込み、立場が反転する瞬間がとても鮮烈です。
わずか11ページとは思えないほど、人間のエゴと社会秩序の崩壊が濃縮されています。
短くて読みやすいのに、読み終えたあと長く心に残る、日本文学の入口としても最強の一作です。
鼻
自尊心こそ悩み・苦しみの本質!?
【出版年】
1916年
【ページ数】
文庫11ページ
【難易度】
■■■□□(3点/5点)=普通
【概要】

『鼻』は、芥川龍之介の人間観の鋭さが凝縮された短編です。
鼻に悩む禅智内供の姿は、一見すると外見の悩みについて描いているように見えます。
欠点を克服してもなお救われない展開に、苦しみの本質は他者の視線と自尊心にあることが浮かび上がってきます。
文庫わずか11ページで深く人間を描き切る点に、芥川の凄みが感じられる作品です。
太宰治

人間失格
命を削るように書かれた、堕落の経緯があまりに苦しい物語
【出版年】
1948年
【ページ数】
文庫150ページ(本編のみ)
【難易度】
■■■□□(3点/5点)=普通
【概要】

太宰治『人間失格』は、社会の虚構に適応できない主人公・葉蔵が、道化という仮面で生き延びながら少しずつ壊れていく物語です。
幼少期から感じていた違和感が、堕落と人間関係を通して「狂人」「廃人」へと変質していく過程があまりにも生々しいです。
ツネコとの心中未遂による「生き残った罪」、シヅコとの幸福を自ら壊してしまう感覚が、葉蔵の自己否定を深めていきます。
ヨシコの純真が破壊された瞬間、物語は取り返しのつかない地点へ進み、薬屋の女性との関係で完全な転落が決定づけられます。
時代を超えて読み継がれるのは、社会の嘘や息苦しさに違和感を覚えた人ほど、この物語に自分の影を見てしまうからだと思います。
川端康成

雪国
美しい徒労に締め付けられるような切なさを覚える作品
【出版年】
1948年
【ページ数】
文庫148ページ(本編のみ)
【難易度】
■■□□□(2点/5点)=やや難しい
【概要】

――国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。の有名な一文から始まる名作です。
島村に不器用ながらも全力で愛情を注ぐ駒子の姿が、次第に「美しい徒労」として胸に迫ってきます。
その一挙手一投足が健気で、読み進めるほどに切なさと悲哀が深まっていきました。
駒子と葉子の関係性は単なる対比にとどまらず、物語に奥行きと緊張感を与えています。
ラストシーンまで含めて行間を味わうことで、この作品の本当の余韻が立ち上がってくる小説です。
宮沢賢治

銀河鉄道の夜
あとから深く実感する犠牲と愛
【出版年】
1934年(宮沢賢治死後に未完成のまま出版)
【ページ数】
文庫76ページ(本編のみ)
【難易度】
■■■□□(3点/5点)=普通(文体は柔らかいが想像力を要する描写が多い)
【概要】

孤独に押しつぶされそうなジョバンニが、銀河鉄道という精神世界の旅を通して、愛と犠牲の意味に触れていく物語です。
読み進めている間は一つひとつの出来事が掴みにくく、霧の中を進むような感覚になります。
しかし、カムパネルラが友人を救うために川へ飛び込んだ「犠牲」を軸に振り返ると、鷺捕りや沈没船の人々の存在が鮮やかに繋がります。
さまざまな犠牲と愛の形を目撃することで、ジョバンニの孤独は少しずつ別の意味を帯びていきます。
読み終えたあとに静かな衝撃が残り、この作品の底知れない深さに思わず立ち止まってしまう一冊です。
森鴎外

雁
ほんの小さなかけ違いで大きく運命が変わる切なさを描く作品
【出版年】
1915年
【ページ数】
文庫152ページ(本編のみ)
【難易度】
■■■□□(3点/5点)=普通(森鴎外作品の中でもかなり読みやすい)
【概要】

雁は、ほんの小さな掛け違いが人生を分けてしまうことを静かに描いた物語です。
お玉と岡田は互いに気になり合いながらも、その想いが言葉にならないまま、すれ違っていきます。
サバの味噌煮や雁にまつわる出来事は些細なものですが、その積み重ねが運命を大きく変えてしまう点にリアリズムを感じました。
また、お玉と雁の重なりや、父との絆、離れてから募る寂しさも印象深く心に残ります。
現実もまた、気づかないほどの行き違いで大きく形を変えるのだと、読み終えてからじわりと実感させられる一冊です。
三島由紀夫

金閣寺
※作成中
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